魅力的な街が多いイタリア。今回は、フィレンツェを拠点とした旅をご提案。「屋根のない美術館」とも称される美しい街・フィレンツェ。ハイブランドの本店も多く構えており、ファッションを楽しむ人にも魅力的です。少し足を延ばすだけでも、小さくてかわいらしい町も多く、胸がときめきます。女子旅にもおすすめです!
1日目
10:00 サンタ・マリア・ノヴェッラ教会
フィレンツェの中心地、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から旅がスタート。ローマやミラノ、ヴェネチア、ボローニャなどからも直通列車が乗り入れているため、イタリアのどの地域からもアクセスが簡単です。
駅から歩いて5分のサンタ・マリア・ノヴェッラ教会へ。ファサードと呼ばれる教会の正面が目に飛びこんできます。この教会のファサードは、イタリアで最も美しいと言われることもあり、調和のとれた幾何学的な模様が印象的です。
11:00 サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局本店
歩いて5分ほどの、サンタマリアノヴェッラ薬局本店へ。かつて教会の修道女たちがハーブや薬草の香りで人々に癒しを与えてきました。その歴史は800年にもおよび、修道女たちの施しの精神は、世界最古の薬局として、脈々とこの街に息づいています。現在、フレグランスや化粧水、石鹸などを販売している、この本店自体、まさに歴史的建造物。フレスコ画に彩られた天井や、大理石のアプローチ、何百年と使用されてきた器具など、まるで美術館のようで、息を飲むほどです。
12:00 「フィレンツェ市民の台所」中央市場でランチ
おなかもすいてきたので、ランチに出かけましょう。おすすめは、薬局から徒歩10分程度の場所にある、フィレンツェ中央市場。1階は、食材などが並び、地元の方もよく利用しています。お土産探しにも最適です。おすすめは、なんといっても2階!ここには、朝10時から深夜まで利用可能なフードコートがあります。フィレンツェの食を網羅する数十軒の店舗から、好きな料理をピックアップ。好きな席で食べることができ、気軽に食事ができると大好評です。フィレンツェ名物、牛のモツを煮込んだ「ランプレドット」、ぜひ味わってみてくださいね!コーヒーやワインなどのドリンクもあるので、ちょっとした休憩に利用するのもおすすめです。
14:00 フィレンツェのランドマーク・ドゥオモ
おなかがふくらんだら、少し歩いて、フィレンツェのシンボル、ドゥオモへ。正式名称は
「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」。13世紀に着工され、現在の姿になるまで600年以上の歳月を費やしましたが、現在に至るまでも建築史上最高峰の美しさと称されています。「クーポラ」とよばれるドーム型の屋根が特徴的ですね。このクーポラは展望台となっており、ここからフィレンツェの美しいパノラマが堪能できます。しかも、クーポラまで上がる途中には、大聖堂の天井にあるフレスコ画を近くでみることができるスペースがあるんです!こちらも見逃せません。
また、ドゥオモではなく、その隣にある「ジョットの鐘楼」に上がってみるのもおすすめ。こちらからもドゥオモ同様、フィレンツェの絶景が広がります。ジョットの鐘楼の魅力はなんといっても、ドゥオモのクーポラ越しにフィレンツェの街並みを堪能できること。ドゥオモ、ジョットの鐘楼、いずれも400段以上の螺旋階段を上がる必要があり、なかなか大変ですが、体力に余裕のある方はぜひ上がってみてくださいね!(事前予約は必須です!)
16:00 眼下に広がる絶景!ミケランジェロ広場
ドゥオモから、フィレンツェの街中を流れるアルノ川方面へ向かいます。両サイドに貴金属店が並んでいることで有名な橋・ポン・テ・ヴェッキオを渡って、ミケランジェロ広場へ。坂を上っていく途中から、後ろを振り向くと、すでに素晴らしい景色が広がりますが…、広場に着くまでは、ちょっと我慢してくださいね!10分ほど上ったら、広場に到着。すでに世界中からの観光客が集まっています。広場に着いたら、さあ、振り返ってください!フィレンツェの絶景が広がり、声が出ないほどです。長い歴史の中で、大切に守られてきたフィレンツェの街に想いをはせて、いつまでもそこに佇んでしまいます。
ミケランジェロ広場は、坂道に上ったところにあるので、途中疲れたら、ジェラートで休憩してくださいね!
☆おすすめのジェラート屋
「Il Gelato di Filo(イル・ジェラート・ディ・フィロ)」
ミケランジェロ広場に上る坂のふもとにある、小さなジェラート屋。昔ながらの小さいお店ですが、味は間違いなし。外国人観光客も多く、英語(指さし)オーダーOKです。
19:30 トスカーナ名物・ビステッカに挑戦!
フィレンツェに来たからには、絶対食べたいのが、ビステッカ!トスカーナ州で飼育されているアギーナ牛のTボーンステーキです。ステーキといっても、まるで肉の塊のように巨大で、厚さは少なくとも5センチほど…。ほとんどのレストランで、1キロからの注文になるので、複数人でシェアしましょう!(私のようにふたり旅で頑張ってしまうと、まさに「挑戦!」になってしまいます…。)どうしても量を減らしてほしい場合は、予約の際に話しておきましょう。メインは、なんといってもTボーンステーキなので、前菜はサラダなどで軽めにしてくださいね。
☆おすすめレストラン
「Il Latini (イル・ラティーニ)」
友人のイタリア人に聞いたところ、一番評価が高かったのが、ここ。ガイドブックにも載っている超有名店です。オープンは19時半からですが、オープン前から大行列になっています。お早目の予約を強くおすすめします!
2日目
9:00 世界の至宝・ウフィッツィ美術館でアートを楽しむ
朝からウフィッツィ美術館へ。事前予約は必須です!超巨大な美術館で、全部見終わるのに、少なくとも3時間から5時間程度かかります。(私は美術に疎いほうですが、ただコース通り歩くだけでも3時間はかかりました…。)朝9時には入館するのがおすすめです。所蔵品は、少し挙げるだけでも、レオナル・ド・ダヴィンチ「受胎告知」、ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」「春(プリマヴェーラ)」、他にもラファエロやミケランジェロなど、ルネサンスを代表する芸術家の作品が集められています。実物を間近で見ると、思わずため息がでるほど。ここでしか見られない名画の数々を楽しみましょう。
14:00 ヴェッキオ宮殿でフィレンツェの歴史を知る
ランチはイタリアのサンドイッチ・パニーノで軽く済ませたら、次はウフィッツィ美術館のすぐ隣、ヴェッキオ宮殿へ。14世紀、ルネサンスの最盛期に、当時の最高権力者(メディチ家)の館として建設され、現在は市庁舎として利用されています。一般公開されている大会議場「五百人広場」は、トムハンクス主演の映画「インフェルノ」にも登場したことで有名。フィレンツェと他の都市の戦いの様子を描いた巨大な絵画は必見です。
16:00 ハイブランド通りでショッピング
宮殿から歩いて10分程度のトルナブオーニ通りには、グッチ、サルヴァトーレ・フェラガモ、エミリオ・プッチなどの著名ブランドが本店を構えています。店内でのお買い物はもちろん、ウィンドウを眺めているだけでも、気分が上がります!
3日目
9:00 斜塔の街・ピサ
3日目はフィレンツェから少し足をのばして、郊外の街へ出かけます。サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から、ローカル列車に乗って、約1時間。乗り換えなしで、ピサ中央駅に到着です。かつて海洋国家として栄えた小さな街・ピサ。この小さな街を一躍有名な観光地にしたのは、そう、「ピサの斜塔」です。斜塔があるドゥオモ広場は、世界遺産にも登録されており、世界中の人々が集まります。「それでも地球は動いている」という名言を残したガリレオ・ガリレイの出身地で、ガリレオ自身がピサの斜塔から物を落とす実験を行ったことでも有名です。ピサの中央駅からドゥオモ広場までは、歩いて30分程度かかるので、駅からタクシーに乗ってもいいですね。また、斜塔に上るのは、事前予約がおすすめです。
12:00 中世の香りが色濃く残る街・ルッカ
次は、ピサから列車で30分、トスカーナの田舎街・ルッカへ向かいましょう。古くから大都市フィレンツェと競い合っていたルッカ。現在も中世の香りが色濃く残り、17世紀に築かれた城塞が、街の周りをぐるっと囲んでいます。その城塞の上を歩いて、ルッカの街並みを眺めていると、まるでタイムスリップしたような気分に。フィレンツェはどの季節も観光客でごった返しているので、ルッカの落ち着いた街並みにほっとします。
ルッカでまず立ち寄りたいのが、「野外劇場広場」。古代ローマ時代の劇場が、形を変えて広場として残されている、ヨーロッパでも珍しい広場です。ぐるっと360度建物に囲まれていて、カフェやレストラン、バーなどが並んでいるので、ランチはここがおすすめ。ちょっとした休憩にもぴったりですね。
また、ルッカのランドマークは「クイニージの塔」。約44メートルの塔で、螺旋階段で上ることができます。230段となかなかハードですが、階段の途中踊り場には、中世の戦いの様子が描かれた絵が飾ってあり、楽しみながら屋上を目指せます。屋上には、小さな庭園があって、ほっと癒されるのも、魅力のひとつ。もちろん、頂上から眺めるルッカの街並みと、トスカーナの風景は、忘れられないものになるでしょう。
ルッカをじっくり堪能したあと、帰りは、フィレンツェまで1時間半の直通列車があるので、安心ですね。列車移動が心配という方は、様々なツアー会社がオプショナルツアーを催行しているので、参加するのもいいでしょう。
☆おすすめオプショナルツアー
「世界遺産ピサ&ルッカ 1日観光ツアー」
まとめ
いかがでしたか?見どころが多く、何日いても飽きないイタリア。いくつかの都市をまわっていく旅もいいですが、たまには一か所に滞在して、そのエリアの魅力を深掘りするのもいいですね。新しい旅の形で、皆さんの旅がさらに充実したものになると、とてもうれしいです。
いかがでしたか?見どころが多く、何日いても飽きないイタリア。いくつかの都市をまわっていく旅もいいですが、たまには一か所に滞在して、そのエリアの魅力を深掘りするのもいいですね。新しい旅の形で、皆さんの旅がさらに充実したものになると、とてもうれしいです。