貸切風呂が充実した小旅館 やぎさわ荘宿泊レポート(静岡県 西伊豆 土肥温泉)

2013年7月末に西伊豆スノーケリングに出かけました。その時に宿泊したのが土肥温泉からすこし外れたところにあるここ「やぎさわ荘」です。ここも以前から気になっていた宿です。今回ようやく宿泊することができました。あいにくの天気でスノーケリングはできませんでしたが。。。

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土肥温泉の10室の小さな温泉旅館 やぎさわ荘

西伊豆の玄関口土肥温泉(といおんせん)は花時計で有名でビーチももちろんある温泉地です。ここにはまあまあ規模の大きい旅館も何軒かあるのですが、やぎさわ荘はそんな土肥の中心を抜けて恋人岬の手前の少しだけ街になっているエリアにあります。住所が「八木沢」です。宿の名前ももちろん場所の名前が由来でしょう。

源泉かけ流しの宿 やぎさわ荘に到着

やぎさわ荘は西伊豆の幹線道路である136号線から細い道に入って100m位のところにあります。海のほんの端っこに建っています。部屋によっては天気が良いと富士山も見えるそうです。到着してみると思ったより大きなちゃんとした旅館というたたずまいでした。もっと小規模で民宿っぽい宿をイメージしていたのですが、ロビーも立派で旅館然としています。
駐車場は目の前なのでアクセスは簡単です。中の構造は、1Fはロビーの他はお風呂(貸切風呂×3と大浴場)、湯上りどころや食事処などです。客室は全て2Fです。10室が横に並びます。今回筆者が停まった片方の端の201号室と、おそらく反対の端っこの210号室が露天風呂付き部屋だと思います。210の方が新しくよりハイグレードな部屋ではないでしょうか?
さて、宿に入るとロビーの椅子に案内されてチェックイン。すぐ客室に案内されました。

やぎさわ荘の部屋と風呂(部屋付き露天風呂と貸切風呂)

前述のとおり今回やぎさわ荘で宿泊したのは露天風呂付きの201号室。部屋は和室10畳くらいと、縁側っぽいスペースからなります。加えて広い玄関スペースがあります。トイレや部屋の洗面スペース並びにお風呂(ユニットバス)は独立しています。部屋の窓は広く、目の前には立派な松の木。この部屋からはいずれにしても富士山は見られなさそうです。10畳あるので2人だとかなりゆったり過ごすことができます。この時期で1人1泊2万円をわずかに切る価格からすれば納得です。なお、冷蔵庫には何も入っていません。館内の自販機で缶ビールとジュースが何種類かは買えますが、やはり宿に来る途中で調達してきた方が良いでしょう。

部屋の露天風呂は玄関を出て向かい側にあります。おそらくは後付けの露天風呂で、以前は玄関前が廊下だけだったのが、廊下の反対側のスペースを露天風呂として開拓したのでしょう。その分入り口がもう一つ設けられています。少し変わった構造ですが、部屋の窓から出て露天風呂に行く、という構造に比べると返って使いやすくて自然です。
お風呂は円形で広さはまあまあ。部屋付きの露天風呂というのはたいていこのくらいのサイズ、という標準的なものだと思います。流れ出る湯量も十分で温度もちょうどよく、とても気持ちの良いものです。一方露天風呂とは言え風呂部はもちろん屋根があります。そして周囲はぐるっと囲まれているので遠くの景色を望むことはできません。

驚いたのは夜お風呂の塀際に立つ気にクワガタがいたことでした。近所の小川も上から覗いたらカニだらけでした。さすが西伊豆。まだまだ自然が豊富です。

続いて貸切風呂です。今回3つあるうち2つの貸切風呂に入りました。ヒノキのお風呂が2つ、あと大岩をくりぬいた少し珍しいお風呂が一つあります。ヒノキのお風呂は風呂桶が丸型と四角型あり、後者を利用しました。また大岩風呂にも入ることができました。部屋のお風呂より一回り大型の風呂桶でとにかくゆったり入れます。やはり流れ出る湯量も温度も上手にチューニングされているのかとにかく快適。名物の岩風呂は風呂桶そのものはとにかくつるつるに表面が磨かれています。岩風呂ということで表面がざらざらしているものを想像していたのですが、全くそんなことはありませんでした。こちらもゆったりサイズで快適です。

先に言っておくと、やぎさわ荘はこの貸切風呂はとても良いと思います。空いていればいつでも無料で利用できる気軽さも良いですし、何より全10室の宿で貸切風呂が3つなので入れる確率も高いです。利用時間も夜通し使えます。これなら部屋は露天風呂付きでなくても貸切でのんびり温泉を堪能できます。もしやぎさわ荘に泊まる機会があったら積極的にこの貸切風呂を使うことを強くお勧めします。本当に気持ちいいです!

なお、大浴場も男湯女湯と用意されていますが、こちらは利用しませんでした。



やぎさわ荘の料理を堪能

やぎさわ荘には食事処がありますが、我々は部屋で頂きました。
食事もイセエビやらアワビやらのついた特別なプランもありますが筆者らは特に何もない普通の宿泊プランです。お約束の舟盛り他、海戦の豆乳しゃぶしゃぶ、牛のほう葉焼き、金目の煮つけ、天ぷら、そしてデザートまで一通り。わさびが天然ものですりおろして使用するのはやはり伊豆ならではです。舟盛りにはイセエビがついていて、この頭は翌日の朝食の出汁に使われるというのも西伊豆ではお約束?すべての料理を通して全体に味付けも強すぎず、みなとてもおいしくて満足できました。ギリギリ完食できる量だったのでちょうどよかったと思います。
お酒はビール、日本酒の他焼酎やワインもあります。これらはボトル単位なので2人だと頼みづらいですが。



翌日の朝食はお刺身が少々とご飯を食べるためのおかずとも言える小鉢が並びます。アジの開きはその場で温めて食べます。これはさすがにおいしいですね!こちらも十分満足です。

やぎさわ荘の総評

一言で評価すれば良い温泉旅館だと思います。普通に宿泊してきっと満足できる宿でしょう。温泉のお風呂(特に貸切風呂)も料理もポイントが高く、価格も安くはありませんが許容範囲だと思います。土肥の中心にあるような規模の大きい旅館ではなく、少しひなびた小さくて静かな宿泊環境を求めるならおすすめできる宿です。前回紹介した宇久須の大和館と並んでどちらも西伊豆でおすすめできる温泉宿です。

やぎさわ荘のここが○・充実した貸切風呂
・料理がおいしい。
・価格とのバランス、コストパフォーマンスに優れる
やぎさわ荘のここが×・バスタオルがしょぼい。あれなら2枚つけてほしい。
・冷蔵庫にミネラルウォーターのペットボトルくらいほしい。
・少し壁が薄いかも
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