フィレンツェとはどんな都市か
フィレンツェはイタリア共和国にある都市で、トスカーナ州の州都フィレンツェ県の県都です。
市中心部はフィレンツェ歴史地区として世界遺産に登録されています。
中世にはルネッサンスで栄えた都市でも有名ですね。
コンパクトな街なので、徒歩でじゅうぶん歩き回れますが、さすが歴史地区だけあってその中に美術館や見どころがぎっしりつまっています。
街の中心に有名なドゥオーモがそびえ立っており、街歩きの目印にもなります。
フィレンツェに着いたらまずはホテルに荷物を預けましょう。
身軽になったところで、街歩きスタートです!
フィレンツェを満喫する王道モデルコース
1日目
10:30 サンタ・マリア・ノヴェッラ教会
フィレンツェで最初のゴシック建築教会で、現在の建物は1279年に竣工されました。
見どころは豪華な祭壇と鮮やかなルネッサンス時代のフレスコ画です。
奥のステンドグラスも美しく、「聖母マリアの生涯」と「聖ヨハネの生涯」の見事なフレスコ画に目を奪われてしまうでしょう。
所在地:P.za di Santa Maria Novella, 18, 50123 Firenze FI, イタリア
11:30 サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局
サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局は現存する世界最古の薬局と言われており、元修道院跡に設置されています。
天井にはフレスコ画が描かれ、壁には歴代の主の肖像画が並んでいます。
美しい中庭をはじめ、昔の薬草調合室、博物館などがあります。
お洒落な香水の瓶や石鹸やポプリで、どれも欲しくなってしまいそう。
所在地: Via della Scala, 16, 50123 Firenze FI, イタリア
12:30 ランチ
1日目のランチはカジュアルにカフェで本場のパニーニやカプチーノはいかがでしょう。
オススメはドゥオーモ前にあるPanini Toscani。
外にテーブルと椅子が置いてあり、そこで食べることができます。
チーズとハムとバンズを選んで注文しましょう。
所在地: Piazza del Duomo, 34/R, 50122 Firenze FI, イタリア
13:30 サン・ジョヴァンニ礼拝堂
ランチの後はドゥオーモ広場へ。
サン・ジョヴァンニ礼拝堂は八角形の形で有名な建物で、11~12世紀頃に形造されたフィレンツェ最古の建造物の一つです。
聖ジョヴァンニ(洗礼者ヨハネ)に捧げる為に建設されました。
かのミケランジェロが「天国の門」と賞賛した金色に輝く扉が特徴で、天井一面に描かれた「黄金のモザイク画」などイタリア芸術史上でも傑作と言われる美術作を見ることができます。
礼拝堂とは「洗礼を受けるためのお堂、つまりキリスト教になる儀式をする場所」です。
ここで洗礼を受けた人物のひとりにダンテがいます。
サン・ジョヴァンニ礼拝堂に入るにはドゥオーモとの共通券の購入が必要になります。
所在地: Piazza San Giovanni, 50122 Firenze FI, イタリア
14:30 ドォオーモ(大聖堂)
一般的にドゥオーモと呼ばれる大聖堂の正式名称は「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」といい、花の聖母(マリア)を意味します。
フィレンツェのシンボルとも言えるクーポラ(ドーム部分)が完成したのは15世紀でした。
内部空間はゴシック様式で、ステンドグラスや大理石を眺めることができます。
大聖堂付属博物館にはミケランジェロの「ピエタ」などの彫刻があります。
作家の江國香織さんと辻仁成さんがコラボした「冷静と情熱のあいだ」の舞台にもなっており、壮大な見た目は圧巻です。
クーポラの内部の階段は全部で463段もあり、上りきった頂上から眺めるフィレンツェの街並みは素晴らしく、時を教える鐘の響き渡る音を聴いたら震えるくらい感動することでしょう。
所在地: Piazza del Duomo, 50122 Firenze FI, イタリア
16:00 ジョットの鐘楼
ドゥオーモのクーポラに上るのも良いですが、ジョットの鐘楼もまたおすすめです。
こちらの階段は414段あり、頂上から隣のクーポラを間近に見るのも壮大で迫力があります。
先程出てきた「冷静と情熱のあいだ」は映画化もされており、江國香織さんと辻仁成さんが書いた10年にわたる恋愛物語です。
江國さんが赤のカバーのROSSOを女性主人公・アオイの目線から、辻さんが青のカバーのBLUを男性主人公・順正の目線から描いており、原作本はベストセラーとなりました。
『フィレンツェのドゥオモは恋人たちのドゥオモ。永遠の愛を誓う場所』
30歳になった時に互いに結婚していなかったらクーポラの上で逢おうと約束するのです。
フィレンツェを訪れる前に本を読んだり映画を観たりしておくと、観光する楽しさが倍増するかもしれませんね。
所在地: Cathedral of Santa Maria del Fiore, Piazza del Duomo, 50122 Firenze FI, イタリア
17:00 ヴェッキオ橋
フィレンツェの中心部からミケランジェロ広場へ向かう途中にヴェッキオ橋を通ります。
アルノ川に架かるヴェッキオ橋はフィレンツェ最古の橋で両側には宝石店が並んでいます。
17:15 ミケランジェロ広場
ヴェッキオ橋から約15分歩くとミケランジェロ広場に到着します。
広場からは市内を一望でき、日没にかけてここから見る夕陽と眺望は絶景です。
18:00 ホテルへ戻り一休み
19:00 ディナー
トスカーナ料理といえば、ラザニア。
フィレンツェのあるトスカーナ地方はラザニア発祥の地なんです。
他にも、硬くなったパンや余った野菜、豆を入れたミネストローネスープの「リボッリータ」やフィレンツェ風ステーキの「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」、トリュフを使った平たいパスタの「タリアテッレ・アル・タルトゥーホ」などなど、美味しいグルメも魅力的。
是非美味しいトスカーナ料理をゆっくり堪能してください。
ここ BUCA MARIO は肉料理のビステッカも美味しく、お腹をすかせて行きたいレストランです。
予約をした方がいいでしょう。
Piazza degli Ottaviani, 16r, 50123 Firenze FI, イタリア
2日目
8:00 バールで朝食
イタリア人に混ざってバールで朝食をとってみましょう。
甘いペイストリーにエスプレッソまたはカプチーノはいかが?
9:30 ウフィツィ美術館
フィレンツェはルネッサンスの時代、メディチ家の元に芸術が花開いた都市です。
アートや建築、文学が栄え、世界遺産にも数多く登録されています。
街の至る所で芸術や歴史を感じることができるでしょう。
そして、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、ボッティチェリなどの有名な画家たちの作品が、ここウフィツィ美術館に一堂に会しています。
メディチ家の膨大なコレクションが収められたウフィツィ美術館を回るには、午前中たっぷりと時間をかけたいですね。
所要時間は3〜5時間程とりましょう。
展示されている絵画をほんの少しだけ例に挙げると、ボッティチェリの「プリマヴェーラ」「ヴィーナスの誕生」、レオナルド・ダ・ヴィンチ「受胎告知」、ミケランジェロ「聖家族」などがあります。
展示物だけでなく、歴史ある建物の廊下の天井に描かれた天井画や、廊下の両脇に飾られている彫刻群も見どころのひとつです。
大人気スポットなので、事前にオンライン予約をしていきましょう。
所在地: Piazzale degli Uffizi, 6, 50122 Firenze FI, イタリア
13:00 ランチ
美味しいカプチーノとサンドイッチでランチタイム。
ウフィツィ美術館の近くにあるこのカフェはテラス席がオススメです。
P.za della Signoria, 5/R, 50122 Firenze FI, イタリア
14:00 メディチ家礼拝堂
メディチ家はルネッサンス期のイタリア・フィレンツェにおいて、銀行家・政治家として対等した実質的な支配者で、芸術を賞賛し、その財力でボッティチェリ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロなどのパトロンとして支援し、ルネッサンスに大きな貢献をしました。
このメディチ家礼拝堂は、16~17世紀に建設されました。
所在地:Piazza di Madonna degli Aldobrandini, 6, 50123 Firenze FI, イタリア
15:00 アカデミア美術館
アカデミア美術館最大の見どころはやはり、ミケランジェロの「ダビデ像」でしょう。
フィレンツェ出身のミケランジェロ・ブオナローティが26歳の頃、1501~1504年にかけて制作した巨大彫刻です。
所在地: Via Ricasoli, 58/60, 50129 Firenze FI, イタリア
17:00 カフェで一休み
歩き回ったのでここで少し休憩。
フィレンツェにはお洒落なバールがたくさんあるので、歩きながら途中でふらっと気に入ったバールに立ち寄ってみるのも楽しいでしょう。
19:00 ディナー
フィレンツェ最終日。
この日も本場トスカーナ料理を堪能しましょう。
ワインが飲めるのならば、トスカーナ州でとれるイタリアを代表するキャンティ・クラシコがオススメです。
Trattoria Anita
優しめなお値段設定でアットホームなトラットリアです。
予約をしておくのがおすすめ。
所在地:Via del Parlagio, 2R, 50122 Firenze FI, イタリア
まとめ
いかがでしたか?
ルネッサンスの時代に栄えた「花の都」と言われる美しい街並みの都市・フィレンツェ。
トスカーナ料理を堪能し、歴史ある建築物や美術館を満喫した心に残る2日間になるでしょう。